• 美山町のキャンプ用地

掘っても掘っても地中埋設物がゴロゴロ。いったい誰がこんなものを埋めたのか…

2022年12月~2023年12月
BEFORE
AFTER
  • REPORT 00

    物件概要

    圏央道・西八王子インターから車で1分。きれいな川沿いの雑種地を購入しました。放置されること20年以上。今まで様々な業種の法人が購入を検討してきましたが、ここは知る人ぞ知る産業廃棄物が大量に埋まっている土地。申し込みはあっても、商談がまとまることは一度もありませんでした。でも詳しくを聞いてみると、前面に都道を造った時、道路工事の際に出たコンクリートガラやアスファルトの塊を埋め立てたそうで、生活ゴミや医療廃棄物ではなさそうでした。こんな時、まずは精密な調査を実施します。市役所の窓口で産業廃棄物が埋められた履歴を調査したり、縦横に大きくグリッド線を引いて、片っ端から地面を掘り返していきました。すると・・・

  • REPORT 01

    やっぱり出てきた

    売主や近隣に聞き取り調査した通り、コンクリートやアスファルトの塊、屋根瓦や建築資材などが大量に出土しました。この物件は都道に近い部分は低く、川の上流に行くにしたがって一段高くなっています。とにかく土地全体を掘り起こし、地中に埋まっている産廃の数量を正確に見極めるまで、根気よく作業を続けました。その結果、産廃が埋められているのは一段高くなった150坪ほどの部分に集中しているようです。そして処分費用を積算すると、どうやら予算内に収まりそうなので、この土地を即キャッシュで購入。

  • REPORT 02

    作業完了

    この物件、本当に気に入ってたんです。高速のインターから車で1分。南側にはきれいな川が流れていて、都道からの進入路が長く、奥に進むと車の騒音も気になりません。「無事、産廃の撤去作業も完了したことだし、ここにトレーラーハウス持ち込んでキャンプ場みたいに使ってみたい。」そんな妄想を膨らませているうちに、ある法人から問い合わせがあって、あっさり売れてしまいました。見栄えのする土地を業界では「顔がいい」と言いますが、それは見かけだけのお話。土の中は様々な角度から調査してみないと、思わぬ瑕疵物件をつかんでしまう事があります。今回、この土地の瑕疵は産廃が埋設されているだけでしたが、他人の家の為の水道管が物件の地中を横断していたり、戦時中の防空壕が見つかったり、大昔にお墓だった場所から人骨が出土したという話もあります。どんな物件を買うときにも、徹底した調査が欠かせません。