- 絶望的な三角の土地
絶望的な三角の土地
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REPORT 00
物件概要
南多摩駅徒歩11分の好立地で300坪オーバーの大きな敷地。でも雨期になると隣接する公園から押し寄せる大量の雨水が敷地内の土砂を押し流し、濁流が公道に流れ出てしまいます。しかも間口は3.6mしかないので、建築許可は1棟分しか取れません。この土地を購入した瞬間に、憂鬱になりました。でも眺めは最高だし、稲城市の駅近物件は大人気です。必ずいい土地に仕上げます。
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REPORT 01
伐採完了
30年以上放置されて、草木や竹が地面を覆いつくしていましたが、何とか伐採完了。こうして見ると、かなりの高低差です。
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REPORT 02
造成開始
伐採後、上から見下ろすと、全体的に土地が波打っています。高いところから土を削り取り、低い場所に埋めていきます。急傾斜に重機を入れて造成する作業が最も緊張します。
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REPORT 03
高低差を有効利用
高低差が大きいこの物件は、宅地・スロープ・駐車場の三段に分けて整地しました。それにより、広々とした宅地と、使い勝手の良い駐車場を確保。少しずつ形が見えてきました。
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REPORT 04
問題発生
スロープを設置し、芝を張ったところで大雨が降りました。案の定、隣接する公園から大量の雨水が造成地に流れ込み、スロープに敷いたウッドチップや新設したU字溝を押し流しました。原因は公園内にあった既存の排水路。これが相当前から壊れていて、大雨が降るたびに水が溢れ、三角形の土地に流れ込んでいました。稲城市の公園課に連絡し修理を依頼したところ、一週間後に修復工事を完工してくれました。それから何度か雷雨に見舞われましたが、完全に雨水の流入が止まり、工事を再開しました。
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REPORT 05
造成工事完了
この現場で最も難しかったのは、治水工事です。高低差のある土地に降った雨水を、うまく側溝に集めて下流に流すことができないと、敷地全体に広がって危険です。傾斜に沿って複数のU字溝を配置し、安心して住める土地に仕上げました。隣接する大きな公園を散歩したり、300坪の広い敷地で、ペットと思う存分遊ぶのも楽しそうです。